今頃!?という感じなのですが、今年入れた現場がこれだけなので感想あげときます!!(ロミジュリも写真集イベも取ってたけど行けなかった〜…)
観たよ〜〜陸奥一蓮!!!
鶴丸国永を演じている岡宮来夢くん推しなので、鶴丸定点で観劇し、彼を中心に物語を解釈しています!注釈!
はじめに(総論)
話はまっったく進んでないです!!!!!
刀ミュ三大伏線といえば、「三日月宗近という機能」「政府が間違ってるかもしれない」、そして「初期刀は誰?」です(個人の意見です)。
もう本当にびっくりしたんですけど、最初のふたつには、一切、応えてません。三日月出しといて、山姥切出しといて、でも、一切応えません。
ただし、残り一つ、「初期刀は誰?」だけは、ほんのり匂わせてくれます。とはいえ、『江水散花雪』での匂わせが「オタクのこじつけ」だとしたら、『陸奥一蓮』のそれは「伏線」と言える感じ。
話が進んでないのはさておき、めちゃくちゃ重要なことが明らかになったなーとは思いました。
初期刀・歌仙(仮)が折れた(仮)ときの出陣、6振りだったんか〜…。
いやゲームの設定上そうなんだろうけど、でも、そっか…。
初期刀が折れた当時、山姥切が隊長だったと江水で明言されてましたが、その部隊には三日月と鶴丸がいて、そして、あと2振りいた…あと2振りいたんかい…。いるんかい。仲間が折れて(仮)狂っちまった刀が、あと2振りもよお……。
歌仙とともにあと2振りも折れたって可能性もあるけど、それにしては歌仙だけ惜しまれてるので、たぶんあと2振りは本丸にいる感じだろうな。ちゃんと。でもどのキャラにするかが未定ないんだろうな…(刀ミュくんそういうとこある)
作中語られたところによれば、こうでしたね。
この「──」部分、すでに出陣済みの男士だと、陸奥守や石切丸も古参の可能性がまだあるな〜とは思いました(言及はなかったけどいくらでも設定生やせそうという意味で)。
まあでもふつーにあと2振り新しく男士が加わる予定(古参設定で)だと思います。刀ミュくんそういうとこある…。
✔︎最初に覚えることが歌を詠むこと
✔︎「詠まずにはいられない」という発言
などから、初期刀=歌仙はほぼ確!なのですが、
……………なんで明言しないんだろう。
今回のハイライトは「華のうてな」を歌う鶴丸ですね。
『陸奥一蓮』を一言で言うと、「“半座を分かつ”ことを望む鶴丸と、そのつもりはない三日月」なのかな、と思います。
でもま〜〜あの2振りにこんだけおいしいとこ描いたんだから、最終的にはそうなるんだろ!!!!!!具体的には三日月のめちゃくちゃピンチに鶴丸が駆けつけるとかさあ!!!!!頼む!!!!!!!!
半座、分かち合っとっけって………………!(?)
(過去に「半座分かつ」について考察したやつはこれです)
感想という名のオタクの叫び
さて、私は岡宮来夢くんのファンなので、くるむ鶴丸の話からしていきます!
くるむ鶴丸恒例の「冒頭の舞」、今回は花鳥風月じゃなかったね。(*2)
「真白な鳥」「無常の風」ときたから、今回は「月」か「花」かなあと思ってたんだけどな。「分たれた袂」でしたね、タイトル(公式サイトより)。
鶴丸国永は『葵咲本紀』で「真白な鳥」を、『静かの海のパライソ』で「無常の風」を歌っています。
『歌合』を観てからずーっと、花鳥風月だ〜!と思っていました。
鳥の囀りに耳を澄まし
風に散る草葉の露に袂を濡らし
月傾く雪の朝に春を想う
今回の中盤、まったく同じ文言を、顕現したての三日月と2振りで読んでいましたね。おそらく、かつては歌仙が詠んだものなのでしょう。
歌仙の育成方針だったのかな。これを覚える…というか、歌合の判者ができるようになること……。
このシーンを観ながら、歌合の判者はもともと歌仙がしてたんだろうな、と思いました。
そしてその歌を三日月が鶴丸に教えて、歌仙亡き今(三日月が失踪した今)、判者は鶴丸がしている……。
たぶん、山姥切もできるんじゃないかな。嫌がってるんだろうな〜〜(罪悪感で…)。
(だから2019年の歌合では鶴丸国永が判者を務めた…みたいな設定を盛ってください。お願いします)
山姥切は、当時の隊長なのもあってか、歌仙の死をめちゃくちゃ引きずっています。その印象は江水から変わりません。
しかし、三日月は本当にそれが原因か?とちょっと思いました。なんか、歌仙に対してクソデカ感情があるようには思えないんですよね。この辺は脚本のアレのせいもあるかもしれない。
先述の花鳥風月を詠んだり、歌仙(仮)が折れた編成だったりの回想シーンで、謎のノイズが入ってるんですが、あれ、なんだったの?
あのノイズに意味があった、と仮定するなら、三日月って、もしかして、自分の記憶を封印している……?なんかこう…あったじゃないすか。あの〜…なんだっけ、『つはもの』や『東京心覚』でさ…三日月が精神に介入するシーン…。
そういう感じで、「自分自身の精神に介入して、耐え難く辛い過去を封印している」…、そういうノイズに見えました。
歌仙であると明言せず、回想シーンで扱えない都合上、山姥切にせよ三日月にせよ、「惜しんでいるのは、笑い合えていたあの日々」という印象です。
ただし、鶴丸国永。
彼だけは、まったく別の観点から、「初期刀を失った事実」「三日月の失踪」を見ている。
私の目にはそう見えました。
鶴丸が抱く悲嘆は、単に「三日月の失踪を主が寂しがっていること」だけのように思えたのです。
最後、桜の木の下で三日月と飲めると嬉々として話しかけたら置いてかれたシーン。
あれは、紛れもなく、観客に「切ない」と思わせる意図を持って描かれています。
あれを「切ないシーン」として描き、鶴丸が寂しそうにしていたことから、(審神者だけじゃなくて鶴丸自身も)「三日月の失踪が寂しい」んだと思いました。
そう、鶴丸も、「寂しい」。「寂しいとは感じている」。ただし、「寂しさを悲しがってはいない」。
──鶴丸は、悲嘆にくれていない。
どうしても、私の目には、そう写るのです。
辛口感想からのオタクの叫び
で、こっからは褒めてない箇所もある感想です。辛口なやつ。
私はもともと、御笠ノさんの脚本も当たり外れ大きいよなと思っていたので、降板時もそんなに落胆はなかったんですけど、花影が…ねえ。
前作「花影ゆれる砥水」、まあ〜あの…ねえ……(観たけど感想書けなかった)。
ただ、脚本だけのせいでもないよなとも思っていて。運営的にもそこは反省点だったのか、生かすかのようにキャスティングしてましたね。やりすぎ。やりすぎキャスティング。(*3)
巧みな役者を揃えたおかげで、脚本の(物語に起伏がないという)問題点はだいぶ改善されてたなーって思いました。
やりたいことはわかるというか。
演出の茅野さんが囲み取材で仰ってたように、今回のみちのくは「刀ミュの王道中の王道」なんですよね。
刀ミュは「戦をなくしたいという想い」「歴史に名が残らなかった者の人生」を、初期からずーっと描いているので。
ただ、『三百年』然り『むすはじ』然り『パライソ』然り『江水』然り、
「歴史に名が残らなかった者の人生」が美しく儚く、そして涙を誘うのは、刀剣男士が彼らと心を通わせるシーンがあったからなんですよ。
刀ミュでは基本的に、彼らの日常に入り込んで任務を遂行します。
人生とはすなわち日常を積み重ねることなので、
日常に入り込めば入り込むほど、彼らの人生が、刀剣男士を通して我々観客に響きます。
でも、前作の花影もそうなんだけど、今回のみちのくも、ないんだよな。それが。
弥彦やアテルイや坂上田村麿の日常に刀剣男士が一切入り込んでないから、ガワだけパライソみたいなことをされても…弥彦が死んじゃってもこう…アーここたぶん泣かせたいんだなって興醒め…みたいな……。(*4)
鶴丸を突き動かす「怒り」
あとほんと…ここほんとに許せないんですけど……、、なんで鶴丸がこんな役回りなんですか????????????
鶴丸、わざと「言われてる人数分しっかり死んでもらおうかね」って言ってみたり、なぜか水心子をボコって三日月を呼び出したり、そんな…そんな役だっけ本来?????
パライソでの悪役ムーブを運営の誰かが気に入ってるのかな?としか思えないくらい不必要な部分だった。
ただ、くるむくんが鶴丸として悪役ムーブをきちんと演っていたので(えらすぎ)、なんらかの意味はあるんでしょうね。
今のところ観客を不快にさせる機能以外果たしてないけど。
で、この演出になんの意味があるのか、めちゃくちゃ一生懸命考えてみました。
わざわざ嫌味言ったり仲間を囮にボコったり、その時のくるむ鶴丸の演技の振り切り方を鑑みると、演出でも指示があったはず。
ということは、鶴丸を突き動かすのが「怒り」なのかな、って。
先ほど、私はこう書きました。
鶴丸が抱く悲嘆は、単に「三日月の失踪を主が寂しがっていること」だけのように思えたのです。
(中略)
鶴丸も、「寂しい」。「寂しいとは感じている」。ただし、「寂しさを悲しがってはいない」。
──鶴丸は、悲嘆にくれていない。
歌仙(仮)を失い、三日月は失踪し、山姥切は希死念慮を強めていました。2振りを動かしているのは「悲しみ」であるといえます。
悲嘆にくれることを己に許さなかったのが鶴丸だったんでしょうね。
怒りは二次感情なので、鶴丸は悲嘆を麻痺させ(痛みは鈍感になるって言ってたね)(おまいう)、
その代わりに「怒り」を燃料にして戦いを続けている。
立ち止まらないために、怒り続けている。
だから、怒り続けるしかない。
争いを続ける人間たちにも、勝手な行動を取る三日月にも。
ア゛………………。
ただ、岡宮来夢くんが、みちのく後のニコ生で、こう言っていました。
「(親しい人の死という)通過儀礼を、まだ幼い時に経験してしまったら、人格形成にどう影響するんだろう」。
観劇した直後は、
「ミュの鶴丸は、悲しみにくれることを己に許さず、立ち止まらないために怒り続けている」
だと解釈していたのですが、
くるむくんのニコ生発言を受けて、
「ミュの鶴丸は、悲しみ方がわからないから怒り続け、それゆえに立ち止まることができない」
なのかも、と思いました。因果が逆。
つまり、私が思っているよりも、ミュの鶴丸って赤ちゃんなのかな、って。(*5)
鶴丸の中には、いまだに「心の穴」という「インナーチャイルド」がいる…。
おわりに(結論)
全体的にはすごい良かったです(結論)。
無理してチケット取って飛行機乗って現場入って良かった。本当に。
花暦を一年やってからの今回の「桜の木」とか、こういう丁寧に仕込むやつが好きだからさ、、歌仙〜〜…。
マイナーキーにアレンジされたテーマソング「刀剣乱舞」もめちゃくちゃ良かった。今回出陣してる7振り中3振りが「(失った仲間=)過去」にとらわれてるので。すごい合ってた。
あと今回歌うまだらけだったので(三日月と清光と鶴丸と山姥切が揃ってるの贅沢すぎる)、どの歌も聞き応えあってめちゃくちゃ良かった。刀ミュくんの出せるカード全部出しちゃった感があってそこはすごい心配なんですけど、、まあでもまだ髭切が控えてるもんな!な!???????
ほんとさ〜〜まりおくんが三日月でいる間に、三日月と鶴丸のデュエット聴けたのめちゃくちゃありがとう大感謝だった。ありがとうね。。黒羽麻璃央と岡宮来夢のデュエットだけで割とチケット取った甲斐あった気がする。豪華すぎて。
それからさあ!!!!!!!見た???
加藤大悟(山姥切)が歌うそばでさあ、黒羽麻璃央(三日月)と岡宮来夢(鶴丸)がさあ、笑顔で手合わせしてんの!!!!!!!ありし日の…思ひ出………………ア゛…。
オタクなんも言うことないよ。このシーンに関してはオタクの言葉が不要すぎる。でもこれだけ言わせて…ありがとう………………。
次のお願いはあの〜…ぜひ三浦宏規くんが髭切でいる間にその…霜月騒動をですね…髭切(三浦くん)と鶴丸(くるむくん)のデュエットが聴きたいんだよ私は。
霜月騒動、いつまでも待ってます。
*1
三日月宗近という機能、あるいは呪いについて
これ江水が来る前に書いた記事なのでめちゃくちゃ間違ってて、でも修正するのめんどいなーで放置してたんですけど、
当ブログで一番検索流入多いので直しました!
さすがに刀ミュのこと調べたい方がこれ見て勘違いしたら…まずいな…と思ったので。。!
*2
できれば「花」は霜月騒動でやってほしいね〜〜…。ずっと言ってる。
ミュ本丸では顕現時に審神者に舞をひとさし献上するわけですが、、月…。月と花は三日月が担ってても“イイ”な……。シンプルに考えたら、「月」は三日月のものかもしれないですね。歌仙(仮)が折れる前の三日月が(鶴丸やまんばがしていたように)開始十数分で審神者に舞をひとさし献上してたら、泣いちゃうかも。。
*3
めちゃくちゃ憶測ですが、「三日月(というか黒羽麻璃央くん)と鶴丸(というか岡宮来夢くん)が共演する作品」の企画が具体的に動いたのは『音曲祭』の後だと思っていて、でも、当初の想定では2024春の上演ではなかったんじゃないかな〜と思います。まりおくんのスケジュール的にも…。早まったのか遅まったのかはわかりませんが…。
*4
浅井さん脚本の問題点は「緩急のなさ」「クライマックスの弱さ」に集約されると思うのですが(ち〜さいさざなみが繰り返される150分)、その〜正直言って私は『三百年の子守唄』と『静かの海のパライソ』の大波がクソデカだっただけと思っているので、物語的にはその〜…。
ただ、御笠ノさんは、「歴史人物と刀剣男士の交流・関係性の構築」を描くのがめちゃくちゃうまかったんですよね。「キャラクターを描くのが巧い」。。
巧みな役者さんを揃えることでその点のカバーができていたぶん、余計に、「物語としての欠点」が浮き彫りになってたな。今回。って思いました!!!!!!愚痴おわり
*5
茅野さんが以前、オーディションでくるむくんを見たときに「鶴丸のまっさらなイメージにぴったりだと思った」みたいなことを仰ってました。
それを見た当初は「まっさら=純粋無垢」と捉えて、(私の解釈では鶴丸って純粋無垢じゃないけど)茅野さんの解釈=ミュ鶴はそうなんだなーと思ったのですが、違うかも。そういう意味じゃなかったのかも。と今更ながら思っています。
もしかして、「まっさら=子ども」なんじゃないかな。人格形成がうまくいかなかった、いわゆるアダルトチルドレン。
伊達双騎を観て、「落とし穴=心の穴」はシンプルに「初期刀を失った悲しみ」だと思ってたのですが、違うかも!!!!!!!
鶴丸の中には、子どもの時に獲得すべきだったもの(悲嘆感情)がなく、それによって本来なら昇華できているはずのもの(インナーチャイルド)がいまだ「心の穴」となっているのかも………………………………………………🤦♀️
▼伊達双騎の感想はこちら